秋季特別展 『九州の民藝―受け継がれる技と美―』
秋季特別展「九州の民藝-受け継がれる技と美-」
会期:平成29年9月9日(土)~12月17日(日)
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:水曜日
九州地方の陶磁器は、朝鮮半島から窯業技術が導入されたことにより、飛躍的な発展を遂げてきました。その背景には九州諸大名の茶の湯への関心があり、中でも伊万里焼や唐津焼などは近世以降日本中に名が知られ、その他にも九州各地で多くの優れた窯が育ちました。
柳宗悦(1889-1961)をはじめとした民藝運動の同人達は、御用窯として開窯した窯に限らず、日常の器を生産していた民窯にも注目し、独自の審美眼で広く九州の陶磁器を紹介していきました。とりわけ、小鹿田焼(大分県)、小石原焼(福岡県)、小代焼(熊本県)などの陶器は、日本民藝館で開催される、新作工芸品の公募展である日本民藝館展で、用と美を兼ね備えた優れた作品として高い評価を受けてきました。
本特別展では、1968年から1970年代の日本民芸館展に出品された小鹿田焼や小石原焼の優品をはじめ、力強い流掛が魅力の小代焼の皿、多彩な模様の古伊万里そば猪口など、当館が所蔵する九州地方の陶磁器を中心に、編組品、染織品も併せて約100点を展示します。こうした陶磁器は、現在にも続く窯場で生産され、人々の生活を豊かに彩ってきました。過去から現在へ受け継がれる技と、伝統から芽生える新しい美の世界をご覧ください。
〈併設展示〉
第2展示室 沖縄の陶磁器と染織品
第3展示室 古伊万里そばちょこ
第4展示室 織り模様の染織品 濱田庄司作品
《関連イベント》
◇記念講演会◇
「九州陶磁の魅力―陶器の美と磁器の美―」
講師:鈴田由紀夫氏(佐賀県立九州陶磁文化館館長)
日時:10月29日(日) 14:00~15:30(13:30開場)
会場:国立民族学博物館・第5セミナー室(大阪日本民芸館向かい)
定員:100名(要予約)
聴講料:300円(※別途入館料が必要)
◇呈茶~九州を巡るお茶の時間~◇
担当:川西万里氏(ティーコーディネーター)
日時:10月29日(日) 10:30~16:30
会場:大阪日本民芸館・渡り廊下
料金:800円(お茶とオリジナルお菓子付き)※別途入館料が必要、予約不要。
協力:graf(http://www.graf-d3.com)
◇みんげいゼミ(少人数制の講座)◇
「九州のやきもの―民藝の視点から―」
日時:10月1日(日)14:00~15:30(13:30開場)
講師:梶山博史氏(兵庫陶芸美術館学芸員)
会場:大阪日本民芸館・会議室
定員:20名(要予約)
聴講料:300円(※別途入館料が必要)
「小鹿田焼後継者に聞く―小鹿田焼の過去・現在・未来―」
日時:11月26日(日)14:00~15:30(13:30開場)
講師:坂本創氏(小鹿田焼坂本工窯窯元)
会場:大阪日本民芸館・会議室
定員:20名(要予約)
聴講料:300円(※別途入館料が必要)
「綺麗なものより美しいもの」
日時:12月10日(日)14:00~15:30(13:30開場)
講師:井上泰秋氏(熊本国際民藝館館長・小代焼ふもと窯窯元)
会場:大阪日本民芸館・会議室
定員:20名(要予約)
聴講料:300円(※別途入館料が必要)
◇はじめての「民藝(みんげい)」第二回「民藝運動の広がりと全国の民芸館」◇
初心者の方に向けて、分かりやすく解説します。
日時:11月12日(日)14:00~15:30(13:30開場)
講師:小野絢子(大阪日本民芸館学芸員)
会場:大阪日本民芸館・会議室
定員:20名(要予約)
聴講料:300円(※別途入館料が必要)
◇ギャラリートーク(学芸員による展示解説)◇
日時:9/17(日)、9/24(日)、10/14(土)、10/22(日)、
11/5(日)、11/23(木・祝)、12/3(日)、12/16(土)、
各回:14:00~14:30
料金:無料 (※別途入館料が必要、予約不要)