春季特別展 そばちょこ 衣装持ちの器 <終了しました>
会期:2024年3月2日(土)~7月16日(火)
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:水曜日 ※3月20日(水・祝)は開館
そば猪口とは、蕎麦のつけ汁を入れる容器として用いられてきた器です。元々は膳の上で料理を盛
る向付として使われてきましたが、江戸時代に蕎麦が流行した際に、つけ汁を入れる器として庶民の
間へ広く普及していきました。大阪日本民芸館で収蔵するそば猪口の多くは、古伊万里と呼ばれる
江戸時代の伊万里焼です。佐賀県の有田を中心に焼かれ、伊万里港から全国へ出荷されたことでこの
ように呼ばれました。
柳宗悦が自身の著作である『藍絵の猪口』の中で、「この猪口くらい衣装持ちは無いといえる」
と評したように、蕎麦猪口の魅力は、実に多彩な模様が描かれた点にあります。模様の種類は、植物、
動物、人物、風景、幾何学、文物などを基本に、複数の模様を組み合わせたり、ひとつの模様に工夫
を加えるなどして、数限りないバリエーションが生み出されました。これらは、器の胴体、口縁部、
見込み、底部と各所に施されており、とりわけ胴体や口縁部は彎曲面への描画となるため、職人達の
腕の見せ所でした。
当館が収蔵する古伊万里そば猪口は蒐集家の佐藤禎三氏より1979年に寄贈いただいたコレクション
です。本展では、3000点におよぶそば猪口コレクションより、約1000点をご覧いただきます。
小さな器いっぱいに描かれた豊かな意匠の世界をこの機会にぜひお楽しみください。
関連イベント
イベントのご予約は、大阪日本民芸館(℡ 06-6877-1971)まで、お電話でお申込みください。
◆記念講演会「古伊万里・そば猪口の変遷 -多彩な文様の魅力-」
講師:大橋康二氏(佐賀県立九州陶磁文化館 名誉顧問)
日時:6月9日(日) 14:00~15:30(13:30開場)
会場:国立民族学博物館・第5セミナー室(大阪日本民芸館向かい)
定員:90名(要予約) 聴講料:300円
そば猪口ファン必携の『蕎麦猪口大辞典』の監修・執筆者で、古伊万里研究の第一人者である
佐賀県立九州陶磁文化館の元館長、大橋康二先生をお招きして、古伊万里のそば猪口の魅力に
ついて語っていただきます。
◆呈茶
大阪日本民芸館・渡り廊下にて、友の会有志の方々によるお茶とお菓子をお楽しみください。
日時:6月9日(日) 11:00~16:00
◇料金:500円(お抹茶とお菓子)
※予約は不要です(講演後のお時間は混み合います)
◆みんげい市
陶磁器、木工品、染織品などの展示即売
日時:5月11日(土)、12日(日) 10:00~17:00
会場:大阪日本民芸館 正面入口前・中庭
※入場無料
毎年たくさんの皆さんにご来場いただいている「みんげい市」を今年も開催します。
関西地方を中心とした作り手20名以上による陶磁器、木工品・染織品などの展示販売を行います。
作り手と直接ふれあいながら、お気に入りの品を見つけてください。
【みんげいゼミ&ワークショップ】
◆みんげいゼミ「白磁の仕事」
講師:石飛勲氏(白磁工房 陶工)
日時:4月7日(日) 14:00~15:30(13:30開場)
会場:大阪日本民芸館・会議室
定員:20名(要予約) 聴講料:300円
大阪日本民芸館のミュージアムショップでも人気の「白磁工房」の陶工である石飛勲氏をお招き
して、白磁の仕事についてお話をうかがいます。
◆みんげいゼミ「民藝運動とそば猪口」
講師:小野絢子(大阪日本民芸館学芸員)
日時:6月23日(日) 14:00~15:30(13:30開場)
会場:大阪日本民芸館・会議室
定員:20名(要予約) 聴講料:300円
◆はじめての「民藝」 ―民藝運動と共に歩んだ人々―
講師:小野絢子(大阪日本民芸館学芸員)
日時:3月24日(日) 14:00~15:30(13:30開場)
会場:大阪日本民芸館・会議室
定員:20名(要予約)
聴講料:300円
◆ギャラリートーク 特別展の見どころを、展示室で作品鑑賞しながら、学芸員が解説いたします。
開催日:3/10(日)、30(土)、4/14(日)、27(土)
5/5(日)、25(土)、6/16(日)、29(土)
7/6(土)、14(日)
時間:各回14:00~14:30 ※予約は不要です。
※上記イベントは別途大阪日本民芸館入館料が必要です。
※諸般の事情により、やむを得ずイベントが中止、延期になる場合があります。
最新情報は当館ホームページにて確認ください。